首・肩・背中・腰をラクにしてくれる4つの身体の使い方〜「アレクサンダー・テクニーク」書評〜

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photo credit: lululemon athletica via photo pin cc

アレクサンダー・テクニークにできること―痛みに負けない「からだの使い方」を学ぶ』を読みました。

これは、誰にでも出来て、なおかつ、とても効果のある身体・姿勢改善法だなと感じました。

さらに感じたのが、

  • 正しい姿勢が分かっていない。
  • 自分の姿勢がどうなっているのか分かっていない。


こういう方が多いのではないか、ということです。

そんな方々に是非読んでほしいこの本。今回は本の内容から「アレクサンダー・テクニーク」の概要と、首・肩・背中・腰をラクにしてくれる4つの身体の使い方をご紹介致します。

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「アレクサンダー・テクニーク」とは

多くの人は成長の過程で、身体を無駄に緊張させる悪癖を身につけてしまいます。

その悪癖は、コリ、痛み、疲労、さらにはメンタル的な緊張まで、生み出します。

「アレクサンダー・テクニーク」の目的は
「胴体全体を正しく使う」というアプローチのもと、それらの悪癖を拭い去り、人体構造的に、正しい姿勢・正しい動きを、意識的に身につけること
です。

その効果は、コリ、痛み、疲労、緊張の解消に加え、あらゆる面でのパフォーマンスアップをもたらしてくれることでしょう。 

アレクサンダーの気づき

(※「アレクサンダー・テクニーク」の中身をとにかく知りたい人は飛ばしてください)

アレクサンダー・テクニークを発見し方法論化したのは、故・フレデリック・マサイアス・アレクサンダー(1869-1955)です。

アレクサンダーは若かりし頃、シェイクスピア作品の一人芝居をする俳優として踏み出しました。
ところがその矢先、アレクサンダーは舞台上でかすれた声が出てしまうようになってしまいました。

役者として致命的。医者も治療のしようが無く、お手上げでした。

そこで彼は、原因をつきとめるべく、鏡をたくさん置き、その鏡の前で自分の発話を観察してみました。

自分の姿を観たアレクサンダーは狼狽しました。 
発話を始めると、すぐに頭を後ろへ引き、喉頭を押し下げ、口から息を吸ってあえぐような声を出す癖がある、ということに気がついたのです。

自己観察を続けるうちに、アレクサンダーはいくつかの発見をします。

  • 頭を ”後ろへ下へ” 引くことによりに、頭が身体のほかの部分に対して正しい位置関係を保つことが出来なくなった時、胴全体が短く狭くなっていたこと。これは背中を反らせ、胸を前に突き出していたためでした。
  • 脚や腕に不必要な緊張があったこと。

この発見によりアレクサンダーは、
身体の使い方がその働きに影響し、さらに身体全体の使い方が各部分の働きに影響を及ぼす
ということに気がつきました。

そして長年の研究成果の結果がこの「アレクサンダー・テクニーク」です。

4つの良い使い方の概念

姿勢を良くする = 背筋を伸ばす、肩を後ろに引く
と思っている人はたくさんいます。

これを常に意識しようと試みた方にはご経験があるかもしれませんが、これでは筋肉が強ばり、疲れるだけで、すぐに意識できなくなると思います。
アレクサンダー自身もまた、このようなやりかたでは功を奏しませんでした。

このやり方に替わるものとして、慣れ親しんだ姿勢から、より良い新しい身体の使い方を、意識的に導いていく方法を発見しました。

その指針となるのが、下記の4つの良い使い方です。

  1. 頭が(脊柱全体に対して)前に上に置かれ、バランスが取れるように、首を解放してあげる。
  2. 胴体が長く広くなれるように解放してあげる。
  3. 脚が骨盤から自由になれるよう、解放してあげる。
  4. 肩が左右に広がることができるよう、解放してあげる。

解放するとは、筋肉がその役割を果たすのに必要な働きだけをする状態にあるということです。無駄な力が抜け、ゆるりとバランスが取れているような状態のことです。

具体的な内容をご紹介します。是非とも読みながら、身体を動かしてみてください。

1. 頭が前に上に置かれ、バランスが取れるように、首を解放する

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左の写真のように頭が後ろに下に引かれることなく、首から離れて前に上にバランスが取れるように、首の筋肉を緩めるようにします。

「前に」とは頭を身体の他の部分より前に突き出すとうことではなく、頭を後ろに引くことをやめる意味で、「前に」という習慣づけることを狙いとしています。

「上に」とは、空に向かってではなく、脊柱に対して常に上にという意味です。

頭を首のほうに引き下げようとする筋肉の緊張を取り除くことを目的としています。

2. 胴体が長く広くなれるように解放する

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背中を丸めたり、反ったり、左右に傾いている姿勢の時、胴体は狭くなっています。

狭い時 = どこかを圧迫している時 です。

胴全体を広く広くするよう意識することで、脊柱の曲線が自然な状態に保たれます。 
脊柱の曲線を自然に保っていると、胴体の筋肉は良い姿勢を保つ必要最小限の働きだけそし、本来の機能を果たすことができます。

この1と2を同時に意識するだけでも、かなり身体が楽に気持ちよくなりますので、是非やってみてください。

3. 脚が骨盤から自由になれるよう、解放してあげる。

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股関節部から脚にかけて伸びている強い筋肉群が締め付けられていると、股関節を自由に動かすことができず、腰に緊張が生まれます。

股関節から脚を解放するよう意識することにより、脊柱をもっと自然に楽に伸ばすことが出来ます。

4. 肩が左右に広がることができるよう、解放してあげる。

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最後に、肩を解放して左右に広げます。

肩の位置を後ろにしたり、意識的に変えることはしないでください

力を抜いた肩の位置で、背中が広くなるように、ラクに肩を左右に広げます。

こうすることで肩周りの筋肉が緩み、バランスが良くなります。

おわり

4つやってみると、だいぶと背中が広くなり、身体が楽になりませんか?

長年かけて悪癖を身につけてしまった身体は、そう簡単に治りません。すぐに治そうとすると、どこかに無理を生じて痛めたり、続かなかったりします。

  • 意識し続けて、身体にとって良い新習慣をしっかりと身につける。
  • ラクで気持ちの良い、人間本来の身体の働きを取り戻す。

これらが大切だと思います。

ネットで検索してみますと、アレクサンダー・テクニークを指導してくれる方は日本にも結構いるみたいです。

ただ、この本を読んで、正しい姿勢を理解し、自分の姿を観ながら(周りの人に観てもらいながら)意識し続けることで、身体は確実に変わるでしょう

この本には他にも、様々な場面での身体の正しい使い方などが載っていて、とても面白いです。

特に「第11章 背中と腰を癒す運動」には具体的な20個のエクササイズが載っています。
基本的な内容なのですが、それゆえに体幹トレーニング初心者の方にはおすすめのエクササイズです。

身体に関して数百冊の書籍を読んでおられるTeam-PCSの藤本先生がオススメされる理由が分かりました。

正しい姿勢で、身体に優しく気持ちよく過ごしたい方は、是非とも読んでみてください。

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