『原発を止められない本当の理由』よりも『ドイツが脱原発を決めた本当の理由』から学ぶ

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photo credit: sydandsaskia via photo pin cc 

こんな記事を読みました。
 
Life is beautiful: たかが電気、されど電気
 
勉強になったと共に、違和感をとても感じたので、ご紹介致します。

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当記事では、「なぜ日本は原発を止められないのか」という観点のもと、霞ヶ関や東電のエリートが何を考えているのかを解説しています。
 
簡単にまとめてみます。
 

『原発を止められない本当の理由』は、日本経済が重度な「原発依存症」にかかってしまっているから
 
<具体的には>
①一気に脱原発をした場合
電力会社、銀行、保険会社、原発企業やゼネコン、その下請け、原発の恩恵を受けているごくごく一部の地域の経済、などが大打撃を受ける。
 
現状隠蔽されている使用済み核燃料の最終処理問題や、高速増殖炉が見果てぬ夢話であったことが明るみに出てしまう。
 
②原発の安全基準を見直した場合
福島での事故を受け、安全基準を見直した場合、ほとんどの原発がしばらく運転できなくなるし、改修に莫大なコストがかかる。即時廃炉せざるを得ない原発も出て来る。
 
③結論
経済への悪影響を避ける唯一の方法は、「問題を先送りして、多少の危険を承知で原発を運営し続ける」こと。
 
今問われているのは、「痛みを伴う脱原発に向けて大きく舵を切る」か「問題を先送りして、多少の危険を承知で原発を運営し続ける」の二つに一つ。「安全に、かつ問題を先送りにせずに原発を安く運営する」というバラ色の選択肢は残念ながら存在しないことを素直に認めなければいけない。

 
上記記事に私が感じた違和感は、脱原発路線に本当に「痛み」が伴うのかどうかです。
 
経済的な影響を考えるのであれば、すでに脱原発を決めたドイツをお手本にするのが妥当です。
 
当記事はとても分かり易い内容でした。
 
復興ニッポン:ドイツが脱原発を決めた本当の理由| nikkei BPnet 〈日経BPネット〉
 

現在(ドイツでは)、原子力産業は約3万5000人を雇用しています。2020年に原発を止めても、この雇用が減るのはもっと先の話です。というのも、廃炉を完了させるには、膨大なプロセスを経る必要があります。長期間にわたり、相当の人員が必要です。
 
一方で、再生可能エネルギーの導入促進は、原子力を上回る雇用を生みだします。ドイツ政府によると、2004年に16万人だった再生可能エネルギーによる雇用は、2010年に37万人へと急拡大しました。原発の雇用は発電所の立地地域などに集中しがち。ところが、分散電源である再生可能エネルギーは、ドイツ国内に分散して雇用を生み出す利点もあります。

 
日本は戦前、全国に600社を超える電力会社があり、自治体の水道局の隣には「電気局」があって、地域に電気を供給していました。これが戦時中に国策会社1社に統合され、戦後に9つ(復帰後の沖縄を含めると10社)の電力会社に分割されました。これにより、地方の資金は都心部へ流れ、地方の雇用も失われました。大企業こそ地域の資金を吸い上げている諸悪の根源です。
 
冒頭紹介した記事では「原発の恩恵を受けている地域経済が破綻する」と言っていますが、上記ドイツの例があるように、雇用がいきなり減るわけではありません。廃炉にするのに必要な時間はかなり長く、稼働し続けるよりも多くの人員を必要とするからです。
 
そして、ドイツのように再生可能エネルギーへシフト出来れば、さらなる雇用が生まれます。再生可能エネルギーは分散電源ゆえ、資金が大企業に流れること無く、地方で循環出来ます。
 
全ては「仕組み」の問題なのです。抜本的な仕組みの見直しの話もせずに、「今脱原発をしたら」などという話は非常にナンセンスです。
 
ドイツに見習って、「仕組み」を抜本的に見直せば、今すぐにだって計画的にエネルギーシフト出来るはずなのです。
 
でもそうはなりません。この「仕組み」を作る人たちが、原発の恩恵を受けている大企業と癒着しているからです。
 
冒頭紹介した『原発を止められない本当の理由』の記事を見て、納得されている方も多くいるのではないでしょうか。そういう方には是非、上記でご紹介した記事「復興ニッポン:ドイツが脱原発を決めた本当の理由」や、書籍「原発に頼らない社会へ こうすれば電力問題も温暖化も解決できる」などを見てみてください。
 
いかに今の日本の「仕組み」が崩壊していて、その仕組みさえ変われば、全てが好転することが分かると思います。
 

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