人生を切り拓く「生きる力」 〜「生きる力」の強い子を育てる〜

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photo credit: Shavar Ross via photo pin cc


  
何かをやめさせる時の考え方 - β2
 

上記記事が話題になっていたので、読んでみました。記事にある通り、混沌としている今の日本社会においては、いじめや非行、犯罪といった「やめさせたいこと」が散見されます。
 

いうならば、何かをやめさせるということは、なにか別のことをさせるということだ。
いじめ、どうすればいいだろうか。たとえば上記の考えに従うなら、かわいいペットを教室に導入するとか。「かわいがり」を「かわいがり」にうまく転化できれば、あり得るかもしれない。

 
結論はこうなっておりました。が、なにか根本的な解決策では無い気がしました。
 
根本的な解決策を私なりに考えると、書籍:「生きる力」の強い子を育てる」の内容こそ、それにあたると感じました。

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「生きる力」の強い子を育てるとは

前回、本書を読んでいる途中に、こちらの記事を書きました。
 
『「生きる力」の強い子を育てる』を読んで vol.1

本書の前半部分に書かれている、「生きる力」の強い子を育てるために必要な「引き出す教育」の重要性について、ご紹介しました。
 
今回ご紹介したい内容は、その記事中の「引き出す」教育の系譜の一人、アレクサンダー・サザーランド・ニイル(1883-1973 イギリス)の、こちらのことばです。
 

全ての子どもは、自分自身の中にを持っている。
自我が満たされた自由な子どもはその神を発揮する。
善悪や正邪の価値基準を与え、子どもを型にはめようとすると、その内にある神を悪魔に変えてしまう
つまり、法律や規則でしばり、道徳で抑え込もうとするから、罪を作り、反逆者を作り出すのだ。(ニイル)

 
私はニイルのこの言葉に「生きる力」の心髄を感じています。各フレーズについて詳しく説明します。
 
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photo credit: evilpeacock via photo pin cc

「神」とは

ニイルが「全ての子どもは、自分自身の中に神を持っている。」と言っている「神」とは、人が誰しも潜在的に持っている「生きる力」のことです。
  
「生きる力」とは
・自立心
・ゆるがぬ信念
・自らを肯定する力
・自らを常に磨く力
・自己実現へ挑戦する力
・全体の中で適切で調和的な立ち位置を確保する力
・人生を楽しむ心
・創造力

などです。
 

自我が満たされた自由な子ども」とは

子どもは完全に本能的欲求(=内発的動機)に基づいて行動しています。
 
0歳と1歳の我が子を見ていると、実によく分かりますが、気が付くとあっという間に没頭状態フロー状態)に入り、凄まじい集中力を見せます。
 
ニイルの言う「自我が満たされた自由な子ども」とは「完全自由のもと内発的動機のままに遊び尽くし、心の奥底から満たされた子ども」のことです。
 

価値基準を与え、型にはめると、神が悪魔に変わる」とは

「善悪や正邪の価値基準を与え、子どもを型にはめようとする」とは、内発的動機による行動を抑圧し、外発的動機(「叱られるから」「褒められるから」「強制されるから」「人の目を気にして」)にシフトさせてしまうこと
 
そして、「神が悪魔に変わる」とは、内発的動機に従って存分に遊ぶことを抑圧され、傷を負い、「生きる力」を否定する「悪魔」になるということ。
 
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photo credit: (matt) via photo pin cc

同じく「引き出す」教育の系譜の一人である、マリア・モンテッソーリ(1870-1952 イタリア)が、ニイルの言葉を分かりやすく説明してくれています。
 

子どもは「フロー」(集中)に達すると「内的動機」が満足するまで、何度でも同じ作業を繰り返す。その途中で妨害が入ると、子どもは意識的に悪いことをしてウップンをはらす。それがたびたび起きると、行儀が悪く、気まぐれで、不注意で、ふきげんな子どもが育つ。それに対して罰則で対処すると、非行少年・少女が生まれる。
教育の場に、規律の欠如や無秩序が観察されたら、その原因は大人の側にあり、子どもに責任はない。指導者がどこかで子どもを奴隷として扱っていないか疑った方がいい。
大人であっても、決断力や忍耐力が欠如していたり、怠惰、優柔不断な性格で、恐怖や不安を抱いている人は、子ども時代にひんぱんに「フロー」(集中)の妨害を受けてきた可能性が高い(モンテッソーリ)

 
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photo credit: Martin LaBar via photo pin cc

「何かをやめさせる」の根本的解決法

私が思う根本的な解決策は、子どものころから目一杯「フロー体験」をさせて、本当の意味での生きる力の強い人になってもらうこと。やめさせたいようなことをやらない人、やってもすぐに気が付ける人になってもらうこと。
 
フロー体験が乏しいまま育った子にも、何歳からだっていいので「フロー体験」をさせることが大事だと思います。その環境を創れるのは、家庭なら親、教育の場なら教師、会社なら経営者です。
 
アメリカではサドベリースクールや、3000校以上のモンテッソーリ校があり、小・中・高校も開設されています。硬直した日本の教育行政は、公教育として認めていないので、幼稚園、保育園しかありません。日本国内で育てるなら、親が創る環境がとても重要でしょう。
 
そしてもし、あなたが経営者なら、本書の作者:天外伺朗さんや、フロー経営を実践しダントツ企業となっている「未来工業」創業者:山田昭男さんから学ばれることをおすすめします。
 

おわり

私は幼少の頃からスポーツが大好きで、ずっと外で遊んでいました。たくさんのフロー体験をしたのだと思います。
 
しかしながら、公教育を受ける中で、物心ついた頃から「外発的動機」の支配に苛まれていました。
 
今31歳になって、その支配から解放されつつあるという感覚です。
 
混沌としている今の日本社会において、本書で提唱されている「生きる力」こそ、一番大切な力だと感じます。興味の湧いた方は是非とも読んでみてください。
 

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