コーヒーの効用:カフェイン&ポリフェノールの秘密

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photo credit: Zavarykin Sergey via photopin cc

コーヒーは好きな農園の生豆を購入し、自家焙煎して淹れています。そんなわけで、コーヒーにまつわる話を見るとつい反応してしまいます。最近こんな記事を読みました。

アスリートとコーヒー  | アスリートと「食」 | 現代ビジネス [講談社]

一番気になったのは下記の部分です。

ちなみに、以前自家焙煎コーヒー店の店主に聞いたのだが、深煎りコーヒーはカフェインの量が少なく、アメリカンは浅煎りでカフェインが多いらしい。エスプレッソは味が濃いためカフェインが多いと勘違いしていたが、実はこちらのほうが胃にやさしいという。コーヒーの刺激の強さが気になる人は、エスプレッソを試してみてはいかがだろうか。

アスリートとコーヒー  | アスリートと「食」 | 現代ビジネス [講談社]

これをきっかけに、コーヒーの作用について調べてみました。色々と分かったことがあり、面白かったのでご紹介します。

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煎り具合によるカフェイン量の増減はほぼ無い

なお近年「浅煎りはカフェインが多く、深煎りでは少ない」という話が流れているが、実際のところ豆自体に含まれるカフェインの減少量はわずか数%であるため、薬理的には両者に違いがあるというのは大きな誤解である(ビタミンC1000mg入りの錠剤と1050mgの錠剤に大した違いがないことと同じである)。実際は豆自体の含有量のばらつきや使用する粉の量、抽出法の違いによる影響の方が大きいが、いずれも確実性に欠けるため、健康上の理由などからカフェインを避けたり減らしたりしながらコーヒーを楽しみたいのであればカフェインレスを利用するのがいちばん確実かもしれない。

カフェインの作用 - 百珈苑

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時折目にしたり、耳にしたりする話ですが、深く煎ればカフェインが減るという話。本当に信じていいのでしょうか?

実際には「昇華」といって、理科の授業で習っていると思いますが、固体から気体へ、或いは液体から気体へ、或いは気体から固体への物質の状態の変化のことを表す用語ですが、これにより少しはカフェインも減少するようです。しかし、その消失量は微々たるもののようです。

ここに科学的根拠を示す論文の一部をご紹介します。

東京薬科大学 岡 希太郎氏の2007年の論文によれば、「コーヒー豆焙煎における化学成分の変化」の項で、焙煎条件が、220℃、30分間でイタリアンローストした状態、つまり炭化すれすれの深煎り状態でもほとんどカフェインの含量が変わらないとされています。
カフェインの融点は238℃で、昇華温度は178℃で、実際には130℃を超えたくらいから昇華が起こるが、化合物自身は熱に安定で、例えば焙煎時の温度では熱による分解や、化学構造の変化は起こらないとされます。

深煎りすればカフェインが減るとありますが・・・。:瀬戸焼珈琲

他にも同じ内容の記事がたくさんありました。なので、冒頭でご紹介した現代ビジネスの記事の引用部分は、信ぴょう性がなさそうです。

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コーヒーのカフェインは中枢神経を興奮させる

カフェインは生体内に存在するアデノシンとよく似た構造の分子である。(中略)近年、これに加えてアデノシンそのものが細胞の外で、細胞同士の情報を伝達する働きがあることが明らかになり、カフェインの作用には特に、この情報伝達系が関連していることが報告されている

アデノシンによる細胞間の情報伝達は、細胞表面にあるアデノシン受容体と呼ばれるタンパク質に細胞外のアデノシンが結合することで行われる。この受容体はアデノシン以外の分子とはほとんど結合しない(特異性を持つ)が、構造がよく似たカフェインはこの受容体に結合しうるカフェインがアデノシン受容体に結合すると、その受容体にアデノシンが結合できなくなるため、本来伝達されるべきであった信号が伝わらなくなり、結果としてアデノシンの作用が抑制されることになる。アデノシン受容体はさまざまな細胞の表面に発現しているが、その中でも特に脳のドーパミン作動神経と呼ばれる興奮や覚醒状態を司る神経細胞には、A2A受容体(アデノシン2A受容体)が多く発現しており、普段はアデノシンがこの神経の働きを抑制しているこれに対してカフェインが「抑制の抑制」を行うことによって、カフェインは中枢神経を興奮させるこれが眠気覚ましや疲労感の軽減、計算や記憶能力の亢進などにつながる。さらにこの中枢神経の興奮によって交感神経系が興奮して、交感神経終末からのノルエピネフリン(ノルアドレナリン)の放出が上がり、血圧の上昇や代謝促進など、全身性にも興奮した状態になる

カフェインの作用 - 百珈苑 

なるほど〜。このサイトの説明は分かり易いですね。この作用の効果の程度や効果時間については、個人差があるのでしょう。どの時間帯にコーヒーを飲むと調子が良いか、探ってみると面白いかもしれませんね。

上記のサイトの別ページ「付記:「コーヒーの健康的な飲み方」の目安 - 百珈苑」には、コーヒーを飲む量について分かり易く書かれています。妊産婦さんなど、飲む量が気になる方は、読んでみてください。

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photo credit: osamukaneko via photopin cc

抗酸化作用でカラダを守る

ポリフェノールで動脈硬化予防!

ポリフェノールは赤ワイン、コーヒー、緑茶、ココアなどに含まれている。ポリフェノール自体は数千種類以上もあるのだが、最近、話題になっているのがコーヒーポリフェノールと呼ばれる、コーヒー生豆に含まれるクロロゲン酸類。コーヒーには赤ワインと同等、緑茶の2倍のポリフェノールが含まれており、体内で活性酸素と戦う力(抗酸化力)が強いという。

ポリフェノールの抗酸化作用の中で最も顕著だと見られるのは動脈硬化の抑制

と言うのは、お茶の水女子大学大学院・近藤和雄教授。(中略)日本栄養・食糧学会での発表(2010年)によると、飲料において日本人が摂取するポリフェノールはコーヒーが47%と1位。この調子で毎日飲みたい。

via 「Tarzan (ターザン) 2012年 11/8号」 P22

活性酸素と言えば、下記の記事でも書きました通り、細胞を傷つけて疲労因子を生み出すやつです。抗酸化作用っていうのは、こいつと戦う力なんですね。

疲れていませんか?あなたの本当の疲労度合いを判定する方法

ただ、このコーヒー生豆に含まれるポリフェノール:クロロゲン酸について調べてみると、これこそ煎れば煎るほど減少していくそうです。

クロロゲン酸は、コーヒー生豆(アラビカ種)10gあたり約300mg含まれていますが、焙煎がすすむにつれて減少、中煎り程度で10分の1ほどになります。
深煎りになるとさらに減少していくので、浅め焙煎の方がクロロゲン酸が多いということになりますね。

秘蔵!コーヒー豆知識・コーヒーのポリフェノール

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わが家のコーヒー生豆

おわり

たまたま読んだ「現代ビジネス」の記事がきっかけとなり、調べてみた次第ですが、色々な発見がありました。

個人的には、コーヒー豆の鮮度や栽培方法も、コーヒーの効用や味に大きく寄与していると感じています。わが家で飲んでいる、無農薬・無化学肥料のフェアトレードコーヒーがとっても美味しいので。

ということで、みなさまも色々と試して、美味しいコーヒーライフを満喫してください。

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